室内環境を清潔に保ちつつ、身体の健康維持にも大切なのが屋内の換気です。今回は換気について学んでいきましょう。

換気とは空気の入れ替え

換気をしないと室内の空気がこもってしまいます。こもった空気の中には人間の呼吸で出た二酸化炭素、外から来た花粉やPM2.5、家具や部屋から出るハウスダスト、細菌やウイルスに臭いや湿気など人体に対して悪影響を与えるものが含まれる事もあります。そのままにしておくと健康被害が出たり、感染症が蔓延したり室内にカビや汚れが発生するリスクもあるため、換気の徹底は部屋だけでなく、人体にとっても重要なのです。

24時間換気の大切さ

最近の住宅やマンションは機密性に優れ、暑さや寒さといった外気の影響を受けにくい作りの住宅が多いです。一方で機密性を高めた結果、換気が不十分になる問題が出てきました。そこで登場したのが24時間換気システムです。こちらは改正建築基準法により設置が義務づけられており、基本的には24時間365日換気をし続ける事が推奨されています。

また、室内や廊下、お手洗いや浴室などの換気扇も24時間基本的には切らずに稼働させ続けることで、臭いや湿気や細菌、ハウスダストなどといった有害物質を室外に排出させる役割もありますし、室内の熱と湿気を取ることでカビの発生も防ぎます。他にも建物の壁や天井、家具などから出る化学物質によるシックハウス症候群の予防にもなりますので、常時換気する事は重要なのです。

窓を開けて換気

窓が開けられる部屋であれば、1日数回窓を開けて空気を入れ替えましょう。晴れて暖かい日であれば1日中開けてても問題ありませんが、冬などはなかなか難しいこともあります。

そういう場合は、朝、昼、夜のタイミングで一時的に窓を開けて換気し空気を入れ替えを行います。時間は15分程度で大丈夫です。

特に冬場は風邪のウイルスや細菌などが部屋に蔓延して、感染の温床になりやすいのでこまめな換気は大切です。ほかにも長時間の暖房による頭の痛みやのぼせの対策にもなりますので、定期的な換気をしっかりと心がけたいものです。

エアコンの役目

ルームエアコンの暖房、冷房、送風などで換気はできていないのか？と疑問な声をよく耳にします。一般的な家庭のルームエアコンは扇風機やサーキュレーターと一緒で、部屋の空気をただ循環させているだけに過ぎません。

暖かい風や冷たい風が出るのは、部屋の空気を吸って熱交換器を通して温度調整してるだけなので、室内と室外の空気を入れ替えている訳ではないのです。室外機から風が出るのもあくまで熱交換器と熱を送る管（冷媒）を通して熱を室外に放出させているだけです。

従って、基本的にはエアコンに換気の効果はないということを覚えておきましょう。

こまめな手入れで換気を快適に

快適な換気を行うため、換気扇のフィルター掃除は重要です。ホコリや湿気でフィルターが詰まると十分な換気効果を得られません。目安としては1週間に1度程度でフィルターを外し、掃除機やブラシでほこりを掃除しましょう。

お手洗いや浴室などは湿気てほこりが詰まっている場合もあります。そういう場合は水洗いでほこりを洗い流し、よく拭いて乾燥させましょう。

換気は室内を清潔に保つことはもちろん、健康維持にも重要です。ぜひ怠ることのないよう心がけましょう。